気象庁によると、猛烈な勢力の台風9号(サオラー)は8月30日正午現在、バシー海峡を1時間に15キロの速さで西に進んでいる。気象庁の予想進路に加え、米軍合同台風警報センター(JTWC)とヨーロッパ中期予報センターの見方も参考に調べた。
気象庁の予想進路
気象庁によると30日正午現在、中心気圧は920ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速75メートルで、中心から全域95キロ以内は風速25メートル以上の暴風域、中心から北西側280キロ以内、南東側220キロ以内は風速15メートル以上の強い風が吹いている。
24時間後の31日正午には、非常に強い勢力で南シナ海を1時間に15キロの速さで西北西に進む見通し。中心気圧940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートル、暴風警戒域は全域170キロの見込み。
その後もゆっくりと西寄りに進み、南シナ海で停滞する見通し。
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米軍(JTWC)の見方は(※参考)
米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトを調べてみると、台風9号は気象庁と同様、バシー海峡を抜け、南シナ海を西寄りに進むとみているようだ。
ヨーロッパ中期予報センターの見方
リアルタイムの気象情報を提供するチェコの企業「ウィンディ・ドットコム」では、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)によって提供された解析気象データを基に台風の10日先までの動きを、アニメーションを使い視覚的に分かりやすく知ることができる。画面左下の「▷」ボタンを押すと、台風の動きが再生される。
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「サオラー」の名前の由来
台風の名前は、「台風委員会」で各加盟国などが提案した名前が140個用意されており、発生した順につけられる。「サオラー」の命名国はベトナムで「ベトナムレイヨウ」を意味する。