科技大学が開発した衛星が打ち上げ

香港の大学が初めて研究開発を主導した人工衛星が宇宙に打ち上げられることとなった。8月22日付香港各紙によると、香港科技大学のマルチスペクトル光学衛星「香港科大―雄●1号」が25日に甘粛省酒泉衛星発射センターから打ち上げられる。同衛星が提供するリモートセンシングデータは香港全域の傾斜地をカバーして地表状況を観測し、土砂崩れと災害による社会の反応をシミュレーションするデジタルツインシステムを構築する。また軌道上の108基の衛星とともに「リモートセンシング衛星星座」を構成する。「香港科大―雄●1号」は科技大学と中国本土の長光衛星との提携で開発。リモートセンシング映像の解像度は0.5メートルで、画像の幅は150キロメートル余りに及び、現在、欧州宇宙機関で使用されている光学衛星の解像度の20倍、画像の幅は米国の最新世代のランドサットに近く、民用衛星では最高規格となる。近年、香港の大学は航空宇宙科学技術の研究開発に積極的だ。香港大学が南京大学などとの提携で研究開発したX線探知衛星が2020年に打ち上げられたほか、香港中文大学は今年6月に初の「中大衛生」の開発と打ち上げを発表。自然災害の観測、カーボンニュートラル、持続的発展などの研究分野に利用される。【●=林にさんづくり】

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