【MLB】エンゼルスがチーム解体へ 年俸削減のためジオリトらをウェーバーに

写真:大谷はケガを押して出場も、チームは解体へ……

エンゼルスが今季を諦めチームを解体することに決めたようだ。

スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者は、エンゼルスがルーカス・ジオリト、マット・ムーア、レイナルド・ロペス、ハンター・レンフロー、ランドール・グリチックの5選手をウェーバーにかけたと8月29日(日本時間30日)にX(旧Twitter)で伝えた。

選手をウェーバーにかけた場合、他の球団は残りの年俸を負担するだけでその選手を獲得することが可能になる。これらの選手の獲得を望む球団が複数現れた場合は、今季の勝率がより悪い球団に獲得の優先権がある。エンゼルス側が得られる見返りはなく、残り1カ月分の年俸を削減することができるだけだが、ポストシーズン進出の可能性が限りなく低くなったため少しでもコストを落としたい考えだ。

今回エンゼルスが放出対象としたのはいずれも今季限りでFAになる選手たち。ムーアは昨オフにFAで、レンフローはトレードで獲得。また、ジオリト、ロペス、グリチックはいずれも「買い手」となったエンゼルスが7月にトレードで獲得したばかりの選手だ。

MLBではエンゼルス以外にも、ヤンキースのハリソン・ベイダー、メッツのカルロス・カラスコ、ホワイトソックスのマイク・クレビンジャー、タイガースのホセ・シスネロなど、いずれも今季のポストシーズン進出が厳しくなった球団が選手をウェーバーにかけたと報道されているが、エンゼルスのように5人もの選手を放出対象としている球団は他にはない。

ポストシーズン進出を目指し、「オールイン」ともいえる戦力補強を繰り広げたトレード期限日直前から約1カ月。大谷翔平が靭帯損傷のケガを負いながらも打者として試合に出場し続けている中、エンゼルスは今季への希望を失い白旗を上げることになってしまった。

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