「かがやき」停車2往復 新幹線小松、加賀温泉駅

  ●「はくたか」5往復/金沢―大阪、22分短縮/「つるぎ」も延伸

 JR西日本、東日本は30日、北陸新幹線金沢―敦賀を来年3月16日に開業すると正式に発表した。小松、加賀温泉の各駅はいずれも、速達タイプ「かがやき」が2往復、停車駅の多い「はくたか」が5往復の計7往復止まる。延伸に伴い、関西、中京と結ぶ特急「サンダーバード」と「しらさぎ」は敦賀止まりになるが、富山―金沢を走る「つるぎ」の区間を敦賀まで延ばし、1日25往復を特急と接続させて利便性を確保する。金沢―大阪間は現行より22分早い2時間9分で結ばれる。

  ●JR西、東が発表

 東京―金沢で1日8往復している「かがやき」は延伸後、東京―敦賀が1日9往復、東京―金沢が1日1往復となり、運行本数は昨年3月のダイヤ改正前の10往復に戻る。

 東京―敦賀の全9往復のうち、4往復は小松、加賀温泉、芦原温泉、越前たけふのいずれかに止まる。停車回数は各駅2往復で、停車駅の組み合わせは今後決める。

 かがやきより停車駅の多い「はくたか」は現在と同じ1日15往復となる。このうち敦賀まで走るのは5往復と3割にとどまり、残り10往復は金沢発着となる。かがやき、はくたか合わせて東京―敦賀は1日14往復で、1時間に1往復程度の運行を想定している。

 東京―福井は最短2時間51分(従来比36分短縮)、東京―敦賀は3時間8分(50分短縮)で結ばれる。金沢―福井は24分、金沢―敦賀は41分程度で移動できるようになる。

 特急「サンダーバード」と「しらさぎ」は敦賀止まりになるが、運行本数は現状を維持する方針。敦賀で特急と接続する「つるぎ」は富山までの18往復のほか、金沢までの7往復も走らせる。途中停車は福井のみの速達タイプも用意し、関西、中京からの所要時間を早めた。敦賀での乗り換えを約8分と想定し、金沢―名古屋は2時間9分(16分短縮)、富山―名古屋は2時間35分(23分短縮)となる。

 このほか、利用が多い朝夜の時間帯に、特急接続のない「つるぎ」を5本運行する。

  ●年内にダイヤ、運賃

 30日、福井市で記者会見したJR西の長谷川一明社長は運行計画の決め方として、東京と北陸の県庁所在地を最短3時間以内で結ぶことや、現在の関西圏への乗車機会の維持などを挙げ、「最適解を考えて設定した。観光やビジネスで最大限の利用がされるようにしたい」と話した。年内にダイヤ、運賃を発表する意向を示した。

白山総合車両所を出発する北陸新幹線。奥に南加賀への鉄路がつながる=3月、白山市内(ドローンから)

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