雲仙市議会 議員定数を2減の17に 報酬月2万円増も可決 

 長崎県の雲仙市議会は、31日開会した定例会で、議員定数を現行の19から2減の17に削減する条例案と、議員報酬を月2万円増額する条例案をいずれも賛成多数で可決した。定数削減は2025年秋の選挙から適用される予定。
 条例改正案は、昨年3月設置した議会活性化特別委員会(10人)の小田孝明委員長が発議。小田委員長は、投票率低下や議員のなり手不足といった課題を踏まえ、定数や報酬などについて5万人未満の自治体への調査や市民アンケートをしたことを説明した。定数2減で約1170万円削減。報酬増分は削減額の半分弱である月2万円増にまとまったと報告した。
 討論で、定数2減案には「議員が身を切る覚悟が必要」という意見があった。一方で「アンケート数が市民の0.47%しかない」「市民の声が届きにくくなる」などの反対意見も。採決は議長と欠席2人を除く16人中賛成12、反対4。
 報酬増案は賛成9、反対7で可決。「次期市議の生活基盤のため」と支持する声の一方で「審議会に諮るべき」「アンケートでは現在の額について『適当』が8割」などの反対意見もあった。25年12月から適用する。
 同市議会は総額8億200万円の一般会計補正予算案など21件を上程した。会期は29日までの30日間。一般質問は4~6日の3日間。

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