「無医地区」人口が1万3千人 岩手県が全国最多、バス減便が要因

 

 周辺に医療機関がない「無医地区」内の人口が、2022年10月時点で県内で1万3410人に上り、全国最多となったことが厚生労働省の調査で分かった。19年の前回調査から4200人増え、増加数も全国で一番大きい。医療機関までの移動に必要なバスの減便が要因で、岩手県はオンライン診療導入や医師派遣の支援などを通じ、医療提供体制の確保を図る。

 無医地区は半径約4キロの範囲に50人以上が暮らす地区のうち、車や公共交通を使っても1時間以内に病院を受診できないなど、容易に医療機関を利用できない地域。県内は24地区(前回比1増)だった。

 県によると、バスの減便で住民が多い北上市の4地区が新たに無医地区となった。県内の他の3地区が解消されて全体では1カ所の増加にとどまったが、無医地区内の人口が大幅に増加する結果となった。

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