レンヌの新サードユニは“モザイク”が面白い ネット誕生前の「情報通信サービス」その歴史へのオマージュ

ドイツのスポーツブランドPumaが手掛ける2023-24シーズンのユニフォームには、非常に面白いデザインが多い。

ここでは、その一つであるフランス1部スタッド・レンヌの新サードユニフォームをご紹介しよう。

デザインのコンセプトは、今や伝説となっているフランスの「情報通信サービス」だ。

Stade Rennais 2023-24 Puma Third

スタッド・レンヌ 2023-24 Puma サード ユニフォーム

23-24新サードユニフォームは、ブラックを基調にゴールドのサブカラーというスタイリッシュなカラーリング。全体に濃淡ダークカラーで薄っすらとピクセル(モザイク)を描くが、これこそが今回のデザインのカギとなる。

背面首元にはレンヌのユニフォームでお馴染みとなっている、清廉潔白の象徴アーミン(オコジョ)をプリント。

今回のモザイク柄は、かつてフランス国内で使われていた情報通信サービスへのオマージュだという。

今回のデザインは、インターネット登場前のフランス国内で一般的に普及していた情報通信サービス「ミニテル(Minitel)」の功績を讃えたもの。インターネットの歴史や情報通信の分野に詳しい方なら、一度はその名を耳にしたことがあるかもしれない。

このモニターとキーボードが一体化したような物は初期の「ミニテル」の端末機器。

電話回線を使用して文字や画像を送受信する、言わばインターネットの先駆けのようなサービスが開始されたのは1979年。レンヌ近郊の街セソン・セヴィニエで開発されたという。

他の欧州、北米、日本でも同様のサービスはあったが、最も広く一般的に普及したのはフランスだった。この「ミニテル」が原因で、フランスはインターネットの普及が他国より遅れたという指摘もあるほどだ。

「ミニテル」の画像はモザイクを組み合せる方法(CEPT方式)であったことから、今回のデザインにモザイク柄を採用して地域のデジタルテクノロジーの歴史を讃えている。

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「ミニテル」へのオマージュである新サードユニフォームは、クラブ公式オンラインストアや欧州Pumaオンラインストアで販売中。

ユニフォームは既にフレンドリーマッチや今季のリーグ・アンで着用している。

今や世界的にレアで懐かしい新品ユニフォームが揃う「Qoly × LFB Vintage」。“あの頃”を思い出すユニの数々は見るだけでも楽しいはず!

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