開幕から熱戦が続く2023-24シーズンのイングランド・プレミアリーグ。
ここではそのプレミア全20チームの現時点で発表済のユニフォームから、一切の忖度なしに独断と偏見で選んだ「最高の10着」をランキング形式でご紹介したい。
選定は主観的なものであるため異論反論も多いと思うが、ある種の“お祭りごと”なのでご容赦いただきたい。
10位:シェフィールドU
シェフィールド・ユナイテッド 2023-24 errea ホーム ユニフォーム
3シーズンぶりにプレミアリーグを戦うシェフィールド・ユナイテッド。太めのストライプを採用したデザインは1997-98、98-99の2シーズンで使用したle coq sportif時代のユニフォームへのオマージュだ。
発表当時は胸スポンサー無しだったが、その後「CFI TRADE」と契約し胸ロゴ付きに変更。「無いほうが良かった」と残念がる声もSNS上で見られた。
9位:トッテナム
トッテナム・ホットスパー 2023-24 Nike アウェイ ユニフォーム
基調色にネイビーを使い、襟にマリンブルー、脇部分などの差し色にライトパープルと、3つのカラートーンで構成する落ち着きのあるデザイン。近年のトッテナムは少数派の襟付きというレアなスタイルが登場した。
胸部の曲線が特徴的なNikeのテンプレートデザインには否定的な声も多いが、カラーリングやデザインを少し工夫するだけで印象がだいぶ変わる好例かもしれない。
8位:ウェストハム
ウェストハム・ユナイテッド 2023-24 Umbro アウェイ ユニフォーム
Umbroが得意とするクラシックスタイルで、コンセプトは「真っ白な絵のキャンバス」。ホームタウンの一角にあるトリニティ・ブイ・ワーフという、芸術家が集う“アートの港”がコンセプトの原点だ。
このデザインは1950年代の名将テッド・フェントンとも関係がある。既成概念を覆す食事やトレーニング等でクラブを上昇させたフェントンのように、白いキャンバスに“常識にとらわれずフットボールを描け”というメッセージを込めているのだろう。
7位:リヴァプール
リヴァプール2023-24 Nike アウェイ ユニフォーム
遠藤航と長野風花。男女の日本代表選手が所属するリヴァプールのアウェイユニフォームには、90年代に使用したホワイト&グリーンのクォーターパターン(4分割デザイン)がよみがえる。
グリーンの部分にはデジタル効果処理で現代風にアップデートしたパターンを使い、レトロでモダンなユニフォームが登場となった。
このデザインの元ネタは1995-96シーズンのアウェイユニフォーム。当時を知るオールドファンを納得させつつ現世代のファンの共感も得られるもので、レトロデザインの新しい見せ方を提示したとも言える。
6位:ニューカッスル
ニューカッスル・ユナイテッド 2023-24 Castore ホーム ユニフォーム
レトロテイストかつスタイリッシュなデザインが登場。近年のCastoreは、同じくこの手のデザインを得意とするUmbroを凌駕する勢いである。
なお、9月1日にクラブは来季からのadidasとの契約を発表。そのためCastoreとのコンビは今季で一旦見納めとなる。
デザインは1980年代のユニフォームにインスパイアされたとのこと。おそらく1983-86の3シーズンで使用したUmbro時代のユニフォームをモチーフとしている。
5位:ブライトン
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン 2023-24 Nike アウェイ ユニフォーム
三笘薫が所属するブライトンの今季のアウェイユニフォームには、グリーンとブラックのストライプという懐かしいデザインがまさかの復活。サポーターはもちろんユニフォームファンをも喜ばせた。
元ネタはブライトンが2部リーグにあたるチャンピオンシップを戦っていた時代の2011-13アウェイユニフォーム。当時のキットサプライヤーerreaのデザインセンスが光る隠れ名作だ。
ブライトンでは異色だがファンの間で人気が高いデザインが再登場となった。
4位:マンチェスターC
マンチェスター・シティ 2023-24 Puma アウェイ ユニフォーム
オフホワイトのなかに、オレンジ、バーガンディ(ワインレッド)、レッドゴールドといったアクセントカラーを採用。デザインは、マンチェスターの街の発展に大きく関わったアンコーツ地区の建造物等に触発されたものだ。
アンコーツ地区はかつて街の産業を支えた工場や住宅などが立ち並ぶ場所。赤茶色のレンガ造りの建物が多く、マンチェスターの街の象徴とも言える一角だという。
そんな街の“歴史”をデザインに落とし込み、街着に使えるおしゃれデザインへと見事に仕上げている。
3位:チェルシー
チェルシー 2023-24 Nike アウェイ ユニフォーム
ダークネイビーを基調に発色の良いブルーで宇宙空間的なライングラフィック異色デザイン。テーマは90年代だが、そのコンセプトと表現方法が大変面白い。
デザインに関してクラブ側が与えた2つのヒントから推察すると、これは「90年代のユニフォームを90年代のコンピューターグラフィックス的に表現したもの」のようで、まさしく新感覚なデザイン。
好みは分かれるところだろうが、斬新な手法でユニフォームデザインに新たな風を吹かせる挑戦的な姿勢は評価されるべきだろう。
2位:アーセナル
アーセナル 2023-24 adidas ホーム ユニフォーム
冨安健洋が所属するアーセナルのホームユニフォームは、ジグザグ模様のグラフィックが目を引く。各部をゴールドで彩り、華やかさが漂うカラーリングも美しい。
このデザインは2003-04シーズンのプレミアリーグで無敗優勝(26勝12分0敗)という歴史的偉業を成し遂げた伝説のチーム“インヴィンシブルズ(無敵のチーム)”に敬意を表したもの。
03-04シーズンのユニフォームと同じように肩部分をホワイトで塗りつぶし、脇部分には03-04シーズンの成績を「W(勝利)とD(引分け)」で表現。20年前の伝説チームに最大級のリスペクトを捧げる。
1位:マンチェスターU
マンチェスター・ユナイテッド 2023-24 adidas ホーム ユニフォーム
今季は伝統のレッドにブラックを組み合せるデザインが2019-20シーズン以来の復活を果たした。レッド×ブラックの力強いユナイテッドカラーに歓喜したファンもいたに違いない。
産業革命時代の橋をモチーフとしたライングラフィックで、幾何学模様の赤い薔薇(バラ)の花を描くユニークなデザインだ。
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赤いバラはライバルであるマンチェスター・シティのエンブレムにも描かれているが、バラのエンブレムを最初に使ったのは1909年のFAカップ決勝戦でのユナイテッドだった。
マンチェスターの盟主はオレ達だと誇示しているようなデザインに、ライバルの後塵を拝する現状打破とタイトル奪還への意気込みが感じられる。
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