防災動画にマッチョ採用 子ども向け「楽しく学んで」 日本赤十字社県支部

ボディービルダーが防災に関するクイズを出題する動画(日本赤十字社県支部提供)

  ●ボディビル連盟と制作

 日本赤十字社県支部は5日までに、ボディービルダーが出演するユニークな防災動画を制作した。幼児を中心とした小さい子ども向けで、楽しみながら地震発生時の対応を学んでもらう。筋肉隆々の男性がポーズを決めながら○×クイズを出題する映像はインパクト抜群で、同支部の担当者は「内容が子どもたちの印象に残り、いざという時に役立ってくれればいい」と話している。

 動画の制作には県と金沢市の各ボディビル・フィットネス連盟が協力した。同連盟員の2人がポーズを決めながら「地震が発生した時、すぐ机の下に隠れる?」「先生にしがみつく?」などと視聴者に問いかけるスタイルで、約10分間の映像で6問を出題する。日本赤十字社県支部の職員が作成・編集を担当した。

 珠洲で最大震度6強を観測した5月の奥能登地震、津幡などに大きな被害をもたらした7月の大雨など災害が多発する中、防災意識を高めてもらおうと動画制作を企画した。特徴のある内容にしたいと考え、支部への寄付などを通じて以前から関わりのあったボディビル・フィットネス連盟に協力を依頼した。

  ●防災教室で活用、SNSで公開

 動画は今後、支部が県内のこども園向けに開催している防災教室で活用するほか、6日から支部のSNS(交流サイト)で公開する。表正人事務局長は「水害や雪害など、あらゆる場面の対策を促す動画も作っていきたい」と話し、続編の制作にも意欲を示した。

ボディービルダーが防災に関するクイズを出題する動画(日本赤十字社県支部提供)

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