25年度、学級数削減を検討 県立高編成で県教委

 富山県教委は5日、2年後の2025年度の県立高学級編成について、中学卒業予定者の減少を見込み、一定数の学校で学級数の削減を含めて検討する方針を示した。昨年、5校の学級数削減を決めた際には地元の首長からも異論が噴出。24年度入学については、学級数は減らさないものの6校で1クラス当たりの定員を減らす編成を決定したが、25年度入学に関しては再び学級削減も議論する。

 5日開かれた県議会教育警務委員会で、火爪弘子氏が25年度以降の学級編成の方針を尋ねたのに対し、県教委側が答えた。

 県教委は24年度入学の学級編成について、今年度入学のような学級数の削減はせず、1クラス当たりの定員を減らす措置により、4学区の6校で定員を計82人減らすことを7月の県教育委員会議で決めた。

 県立学校課の嶋谷克司教育改革推進班長は5日の県議会教育警務委員会で、県立高の1クラス当たりの定員は国の法律で40人とされていると指摘し、現行の学級数を維持しようと1クラス当たりの定員減で対応を続けた場合、国の財政措置が減り、県教委の財政負担が大きく膨らむとした。県教委の試算では、24年度は5千万円程度増える見込みとなっている。

 嶋谷班長はその上で「慎重な検討が必要になる」と述べ、25年度入学の編成は、学級数削減も再び視野に入れて、協議を続けるとした。

 荻布佳子教育長は5日、富山新聞社の取材に対し、有識者による県立高教育振興検討会議などの意見を参考に、今後の学級編成を考えるとし「教育の質を維持するため、教員の適正な配置も含めて精査する」と述べた。

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