【台湾】世界のファウンドリー売上高、2Qも減少[IT]

台湾の市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)が5日発表したリポートによると、2023年第2四半期(4~6月)の世界のファウンドリー(半導体の受託製造)上位10社の売上高は前四半期比1.1%減の262億4,900万米ドル(約3兆8,760億円)だった。減少は3四半期連続。企業別売上高では台湾積体電路製造(TSMC)が首位を維持した。

TSMCの売上高は前四半期比6.4%減の156億5,600万米ドルだった。減少幅は第1四半期(1~3月、16.2%減)に比べ9.8ポイント縮小。6~7ナノメートル(ナノは10億分の1)製品は好調だったものの、4~5ナノ製品が振るわなかった。

TSMC以外の台湾企業は、聯華電子(UMC)が2.8%増の18億3,300万米ドルで4位。テレビやWi—Fi(ワイファイ)用のシステム・オン・チップ(SoC)が好調だった。

力晶積成電子製造(PSMC)は0.5%減の3億3,000万米ドルで8位、TSMC傘下の世界先進積体電路(バンガード・インターナショナル・セミコンダクター)は19.1%増の3億2,100万米ドルで9位だった。

集邦科技は上位10社の売上高が第3四半期(7~9月)に底入れし、それ以降は緩やかに増加すると予想。このうちTSMCについては、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」新モデルに搭載する半導体の受注が伸びるほか、最先端の3ナノ製品が売り上げに貢献すると見込んでおり、第3四半期の売上高はプラスに転じるとの見通しを示した。

© 株式会社NNA