氷見の寿司で台湾誘客 民間団体を支援、予約代行や情報発信

氷見市内で提供される握り寿司

 氷見市議会9月定例会は6日開会し、林正之市長は提出議説明で、民間団体「氷見きときとSushi(スシ)ツーリズム協議会」による氷見の寿司(すし)を中心にした台湾からの誘客事業を支援する考えを示した。協議会は市内の寿司店が台湾客を受け入れやすくする予約代行決済や、情報発信、イベント開催などを検討しており、観光庁の補助採択を受けたことを明らかにした。

 協議会は、氷見市観光協会、氷見商工会議所、同市鮨商生活衛生同業組合と、県外の民間企業3社で構成する。市内の寿司店は外国人客に慣れていないところがあり、予約の受け入れに不安があるという。台湾客と寿司店をつなぐ予約代行決済の仕組みをつくることで、台湾人が氷見市を訪れ、朝取れのネタが自慢の氷見の寿司を気軽に楽しめるようにする。

 林市長は協議会の事業について、訪日客の氷見誘致と滞在時間延長、消費拡大を目指すものと評価した。協議会は台湾と商取引がある企業が参画しており、台湾での氷見の魅力発信を期待する。

  ●外国人宿泊回復、台湾からは58%

 林市長は市を訪れる外国人宿泊客が今年1~7月で延べ2520人を数え、回復していると説明。特に台湾からの客は1484人で全体の58%を占めているとした。

 本会議では会期を20日までの15日間と決め、今年度一般会計補正予算案など議案18件を上程した。

  ●高雄の獅子舞展に協力 道具や資料貸し出し

 林市長は台湾との交流事業として、高雄市立歴史博物館で11月から開かれる特別展「海を渡る獅子舞 氷見獅子と高雄戯獅甲交流展」に氷見の獅子舞道具や資料を貸し出すと説明した。

 氷見市立博物館と高雄市立歴史博物館は友好協定を締結しており、高雄から提案があった。

 特別展は11月16日から来年3月17日までで、展示内容の確認や開幕式に出席するため、職員を高雄市に派遣する。今年2月に林市長が高雄市を訪問した際にも立ち寄り、打ち合わせをしていた。

氷見の獅子舞も展示する企画展が開かれる高雄市立歴史博物館=2月、台湾・高雄市

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