災害時「自助、共助、公助」に「近助」も必要 京都の高校で防災士が出前授業

ロープワークの指導もあった出前授業(京都府亀岡市横町・亀岡高校)

 京都府亀岡市横町の亀岡高校で、探究文理科1年生を対象とする防災士の出前授業があった。同科では2023年度から、生徒の課題研究テーマの一つに「地域防災」も選択できるようにしており、生徒らは、災害から身を守るため自らできることについて理解を深めていた。

 授業は若年層の防災・危機管理意識を高めるため京都府南丹広域振興局が企画。同科1年の「探究クリエーション」授業として実施した。

 講師となった日本防災士会府支部の田中英樹支部長は、災害時には「自助、共助、公助」に加え、隣近所で災害弱者の安否確認などをする「近助」の必要性を説明。被災直後に行政支援は入りにくいことから「一般の人たちが防災知識を身に付け、AED(自動体外式除細動器)の使い方などある程度の応急処置もできるようになっていてほしい」と話した。

 また「被災時に慌てて対応しては間に合わない」と日々の備えの重要性を力説。日頃から家族で有事にどうすべきか相談するよう促した。本結びやもやい結びなどのロープワークの指導も行った。

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