京都・南丹の小中学生、国語と算数で京都府平均下回る 「算数は非常に大きな課題」

小中学校の学力向上に向けた課題を学ぶ教員ら(南丹市園部町・アスエルそのべ)

 小中学校の教員らを対象に、学力向上をテーマとした京都府南丹市教職員夏季研修大会が同市で開かれた。教員らは、一部の科目で学力が平均を下回っている現状への認識を深めつつ、授業に打ち込める環境をつくる生活指導の大切さなどを学んだ。

 8月下旬にあった研修には約200人が参加した。市教育委員会の國府常芳教育長は、同市の2021年度以降の全国学力テストで、小学校の国語と算数は毎回、府平均を下回っていると指摘。「算数は非常に大きな課題」と強調し、問題意識の共有を図った。

 今後、各校のコンピューター教室を読書スペースに改める事業を通じ、学力の基礎となる読解力を高める方針を示した。

 遅刻や欠席の多さと学力に相関関係があるとのデータも紹介。授業に集中できるよう、生活指導を充実させる重要性も説いた。國府教育長は「学力向上に向けた課題は多いが、一緒に克服していこう」と呼びかけた。

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