バスケットボール女子の元日本代表で、日本人女子として初めて国際バスケットボール連盟(FIBA)殿堂入りした大神雄子さん(40)=山形市出身=が11日、山形市の山形メディアタワーを訪れた。山形新聞社の寒河江浩二会長・主筆(山形新聞グループ経営会議議長)、佐藤秀之社長と懇談し、「代表チームの監督として、再び世界の舞台で活躍したい」と目標を語った。
昨季からバスケ女子Wリーグのトヨタ自動車でヘッドコーチを務め、シーズンオフの4月以降は海外で指導者の勉強を重ねたといい、「指導者としても殿堂入りできるような活躍をしたい」と夢を語った。山形への恩返しとして「バスケのことだけでなく、世界に挑戦することの大切さを伝えるほか、女性指導者をリードしていきたい」と話した。
トヨタ自動車が11月18、19日に山形市総合スポーツセンターで公式戦を行うことに触れ、「十数年前に山形で選手としてプレーしたが、今度は指導者として成長した姿を見せたい」とし、「たくさんの山形の方々に来ていただくことで、長いリーグ戦を戦い抜き、優勝をつかむパワーになる」と語った。
「指導者のしぐさや行動、力に」恩師らと山形で講演
大神さんは11日夜、山形市の遊学館で愛知・桜花学園高バスケットボール部時代の恩師、井上真一監督(76)、トヨタ自動車のイヴァン・トリノスアソシエイトヘッドコーチ(50)と共に対談形式で講演した。競技者や指導者としての経験を踏まえ、しぐさや行動、言葉の大切さを伝えた。
市内の高校生ら約300人が来場した。大神さんは「世界にはばたく選手育成に向けて」をテーマに講演した。「コーチングの言葉一つで選手の目標設定が変わる」と解説。「指導者のしぐさや行動は選手たちへの影響が大きく、エネルギーや勝ちにいくチーム力にもつながる。上機嫌で選手と接することを心がけている」と説明した。
県バスケットボール協会が主催した。