【日本代表プレビュー】ドイツに快勝した日本、更なるレベルアップに向け経験を積み結果を/vsトルコ代表

[写真:Getty Images]

12日、キリンチャレンジカップ2023のトルコ代表戦がセゲカ・アレーナで行われる。

森保一監督の第二次政権となった日本にとっては、初の国外での試合に。9日に行われたドイツ代表戦では、伊東純也、上田綺世、浅野拓磨、田中碧のゴールで4-1と快勝を収めた。

調子の上がらないドイツが相手ではあったが、これまでの日本代表とは違う戦いを見せ、チームとしての積み上げをしっかりと結果で見せることに。敗れたドイツは3連敗となり、ハンジ・フリック監督は解任されることとなった。

中2日での強行試合は、ベルギーに移動しての戦いに。トルコ相手にもしっかりと戦えるところを見せていきたい。

◆約21年ぶりの再会

ドイツに快勝した日本。トルコとの対戦は、2002年の日韓ワールドカップ以来、21年ぶり3度目。ラウンド16に初めて進出した日本だったが、トルコの前に敗戦。同大会でトルコは3位と躍進を果たしていた。

森保一監督は「ドイツ戦で勝てたことは本当に選手たちが素晴らしい試合をしてくれたが、誰も満足していない」と前日会見でコメント。ドイツ戦で自信を得ることは良いが、目標としている「W杯優勝」に向けてはまだまだ成長する必要があるとした。

確かに、ドイツに勝ったからといって、トルコに勝てる保証などない。そして、こういった戦いで常に勝てるようになっていくためには、まだまだ足りないことも事実。「満足であったり、慢心があった時点で成長が止まる。常にレベルアップすることを考えながらやっていきたい」と語るように、“勝って兜の緒を締めよ”の精神。選手たちの意識も満足感はないという。

内容ももちろんだが、チームとしてのレベルアップも必要な状況。森保監督は「我々の戦うコンセプトの共有という意味でも考えて試合に臨みたい」と語り、選手の大幅な入れ替えを口にした。チーム内でどれだけ戦術が浸透しているのかも見どころだ。

対するトルコはユーロ2024予選の最中、日本との親善試合に臨む。前述の通り、21年ぶりの再会となるだけに、両チームとも全く違うチームと言って良い。

ここまでのユーロ予選では5試合を戦い、3勝1分け1敗という状況。国際舞台では2008年のユーロでベスト4に入ったが、そこからはW杯には出場できていない状況だ。

チームを率いるのは、東京オリンピックにドイツ代表を率いて出場したシュテファン・クンツ監督が指揮。[4-3-3]のシステムをベースに、[4-1-4-1]、[4-2-3-1]を使い分けている。

メンバーもMFハカン・チャルハノール(インテル)、MFサリフ・エズジャン(ドルトムント)、FWジェンギズ・ウンデル(フェネルバフチェ)などテクニックのある選手が揃い、高さとパワーも持っている。ドイツとは違う戦いを見せるだけに、注目が集まる。

◆予想スタメン[4-2-3-1]

GK:シュミット・ダニエル

DF:橋岡大樹、板倉滉、町田浩樹、森下龍矢

MF:遠藤航、田中碧

MF:久保建英、堂安律、中村敬斗

FW:古橋亨梧

監督:森保一

大幅な選手の入れ替えを示唆していた森保監督。戦術の浸透と、選手の幅を広げるという点で、9名を入れ替えると予想する。

GKはシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)と予想。ドイツ戦で起用されたGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)以外の2人が起用されることになると思うが、シュミットを起用しておきたいところだろう。チーム内でのポジションを失うことになり、この先に移籍の可能性もある中で、移籍先に浮上しているトルコとの試合で高いパフォーマンスを見せたい。

最終ラインはDF板倉滉(ボルシアMG)が継続して先発。右サイドバックにはDF橋岡大樹(シント=トロイデン)、CBにはDF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、左サイドバックはDF森下龍矢(名古屋グランパス)と予想する。フレッシュな顔ぶれとなることが予想されるため、板倉の統率力にも期待がかかる。

ボランチはMF遠藤航(リバプール)が継続して先発し、相棒はMF田中碧(デュッセルドルフ)と予想する。ドイツ戦は途中出場で最後にゴールを記録。久々の代表復帰で、その価値を見せていきたいところだ。

2列目は左にMF久保建英(レアル・ソシエダ)、中央にMF堂安律(フライブルク)、左にMF中村敬斗(スタッド・ランス)と並ぶと予想する。久保はドイツ戦途中出場となったが、2アシストを記録。守備意識の高さを見せた中、トルコ戦ではゴールに期待したい。堂安は出番なく迎えることとなり、燃えているはずだ。中村も6月に日本代表初ゴールを記録しており、左サイドでのポジション争いでしっかりとアピールしたいところだ。

1トップはFW上田綺世(フェイエノールト)がケガで離脱した中、FW古橋亨梧(セルティック)が先発すると予想する。今シーズンもスコティッシュ・プレミアシップで4試合3ゴールを記録しており、代表でもゴールという結果を残したいところだ。

試合は12日(火)の21時20分にキックオフを迎える。日本テレビ、Tverで全国生中継される。

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