阪神「ようやく『アレ』じゃなく、優勝と言える」 京都の虎ファン、歓喜の輪

阪神の優勝に喜びを爆発させる京都のファンたち(14日午後8時53分、京都市伏見区・居酒屋「あそ虎」)

 「18年間、ずっとこの瞬間を待っていた」。プロ野球・阪神が優勝を決めた14日、京都の虎ファンの間に歓喜の輪が広がった。

 阪神ファンの夫婦が営む京都市伏見区の居酒屋「あそ虎(こ)」はユニホーム姿の客約20人で満席に。佐藤輝明選手のホームランなどで得点を重ねると、メガホンをたたき、選手の応援歌を歌って盛り上がった。抑えの岩崎優投手が最後の打者を打ち取ると、ジェット風船が飛び交い、「六甲おろし」の大合唱とハイタッチが繰り広げられた。

 会社員片岡大輔さん(45)=左京区=は「監督の采配が素晴らしく、選手は自信を持って試合に臨んでいた」と熱っぽく話した。店主多田修さん(57)は「感無量。初めて会う人ともすぐに友達になれる阪神は最高」とほおを紅潮させた。

 中京区のカラオケ店は大型ビジョンで試合を映しだし、100人近い若者らが喜びを分かち合った。小学生の頃からファンで人生初の優勝という高校2年岩田琥生(こな)さん(17)=北区=は「ようやく『アレ』じゃなく、優勝と言える。夢みたいです」と満面の笑みを浮かべた。

 京都府警は繁華街での事故を防ぐため230人の警察官を出し、雑踏警戒に当たった。

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