イオンが土地賃貸解約 ビッグモーターかほく店

  ●植え込み舗装認める/年内めどに立ち退き

 中古車販売大手ビッグモーターの「イオンモールかほく店」(かほく市)前の植え込みがコンクリートで舗装された問題で、敷地を所有するイオンリテール(千葉市)は15日、ビッグモーターとの土地賃貸契約を10月31日付で解約すると発表した。ビッグモーターが無断で樹木を伐採し、舗装したことを認めた。年内をめどに完全な立ち退きを求める。

 イオンリテールによると、ビッグモーターが聞き取り調査に対し、承諾を得ずに舗装したと認め、謝罪した。店舗は10月末までに営業を終えるよう求めるが、顧客対応などのため立ち退きまでの猶予期間を設ける。土地の復旧費用はビッグモーター側に求める。

 ビッグモーターイオンモールかほく店は大型商業施設「イオンモールかほく」敷地内で、2013年6月に開業した。イオンリテールがビッグモーターに土地を貸していた。

 舗装が確認されたのは幅約2メートル、長さ約100メートルの範囲となる。イオンが地域住民と取り組む植樹活動の一環で整備したスペースだった。周辺住民らによると、3~5年前には樹木が植えられていた。

 イオンリテールの担当者は賃貸契約の解約について、「ビッグモーターの不正行為は決して看過できるものではなく、厳正に対処した」と話した。法的措置は行わない。

 ビッグモーターは石川県内で同店のほか、金沢市と野々市市で各1店舗を営業している。

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