ジオラマで新幹線客誘導 小松・観光交流センター

新幹線利用客をまちなか散策にいざなうジオラマ=小松市観光交流センター「komatsu九」

  ●龍助町商店主ら、旧市街地製作

 小松市龍助町の若手商店主らでつくる「北國とおり町にぎわい協議会」は、小松駅西側の旧市街地のジオラマを製作し、駅高架下で18日開業する市観光交流センター「Komatsu九(コマツナイン)」に設置した。来春の北陸新幹線県内全線開業で訪れる駅利用客に、ジオラマを通じてまちなかの魅力を伝え、散策へと誘導する。

 ジオラマは幅60センチ、奥行き35センチで、旧市街地「北國とおり町」の老舗店舗や町家、通りなどが精巧に表現されている。チラシやパンフレットよりも強い手段で、新幹線利用客にアピールしようと、大和工藝(奈良県香芝市)に製作を依頼した。

 ジオラマのうち、中出精肉店、滝本茣蓙(ござ)店、ANTWARP(アントワープ)、こまつ町家文庫、長保屋茶舗の5店舗は、他の建物よりも大きく作られた。各店では店主が旧市街地の楽しみ方などを来訪者に伝える案内役となる。

 駅から北國とおり町までは徒歩5分程度で、中出精肉店前には市の公共シェア自転車「こまつシェアサイクル」の駐輪場が新設された。18日に運用を開始し、旧市街地巡りの利便性が高まる。

  ●「まちなか散策楽しんで」

 協議会の辻奈穂子事務局長は「北國とおり町には、しゃべり好きな個性の強い店主が多い。5店舗を拠点に、旧市街地のまち歩きを楽しんでもらいたい」とアピールした。

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