若狭地方最大の秋祭り「放生祭(ほうぜまつり)」が9月16日、福井県小浜市中心部の小浜地区で開幕した。出番の11区が各区の本陣などを巡り、豪華な山車(やま)や大太鼓、獅子、神楽といった多彩な出し物を披露。鉦(かね)や太鼓が終日鳴り響き、街は熱気に包まれた。
放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭。380年余りの歴史があり、県無形民俗文化財に指定されている。小浜地区の24区が半数ずつ隔年で出番を務める。今年は、4種類の出し物が2日間にわたり地区内を巡行する通常の形で4年ぶりに開催された。
八幡神社で午前8時半から神事を営んだ後、編みがさに和服姿の住吉区の一行を皮切りに宮入りした。「カン、カン、カカカン」と鉦を鳴らし、力強く大太鼓をたたき、先頭の男衆は勇壮な棒振りを披露した。続いて神田区の神楽、酒井区の山車など各区が順に出し物を奉納した。
午後7時ごろからは市まちの駅・旭座やはまかぜ通り付近を提灯(ちょうちん)を付けた山車などが行き交い、日中とはひと味違った風情が多くの見物客を楽しませた。
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最終日の17日は午後1時ごろ、まちの駅付近で各区の出し物が共演する。