対話、DXで変革を/県が次期基本計画原案

 青森県は20日、来年度から5年間の県政運営の基本方針となる次期基本計画の原案を公表した。全体を貫く基本理念として「AX(アオモリトランスフォーメーション)~青森大変革~」を掲げ、県民との対話とDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することで、2040年に「若者が、未来を自由に描き、実現できる社会」の実現を目指すとした。

 県基本計画を巡っては、有識者らでつくる県総合計画審議会(会長・佐藤敬青森中央学院大学学長)が8日、審議会案を答申。県がこれに「AX」の標語など記述を追加し、原案をまとめた。

 政策は「しごと」「健康」「子ども」「環境」「交流」「地域社会」「社会資本」の七つのテーマに分類。それぞれについて目指す姿の具体像を示した。県内の六つの圏域ごとに今後重点的に取り組むべき課題も定めた。

 宮下宗一郎知事は20日、基本計画原案を県議会の丸井裕議長に報告した。丸井議長は原案を各議員に配布し、同日開会した定例県議会の会期中に各会派から意見を聴くと説明。「計画の立案段階から議会として積極的に役割を果たしたい」と語った。

 宮下知事は取材に「あらゆる分野で大きな改革、変革の波をつくっていきたい」と基本計画に込めた思いを語った。七つの政策テーマは、これから行う県庁の組織改革に連動させるという。

 計画原案は県のホームページに掲載し、10月19日まで県民からの意見を募集している。県民や県議会の意見を取り入れながら計画案を作成し、11月の定例県議会に議案として提出する。

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