「姫だるまおやき」焼き型やガスこんろ届く 稲葉学園高、クラウドファンディング資金で購入【大分県】

姫だるまおやきの焼き型やこんろを使って大判焼きを作る稲葉学園高の生徒(右)ら=豊後大野市三重町のしげまさ子ども食堂

 【竹田】竹田市の伝統工芸品をモチーフにした大判焼き「姫だるまおやき」作りに取り組んでいる市内竹田の稲葉学園高に今月、クラウドファンディングで得た資金で購入した焼き型やガスこんろが届いた。23日の学園祭(非公開)や11月のたけた竹灯籠「竹楽」でのおやき販売に向け、生徒らは練習を重ねている。

 姫だるまおやきを新たな竹田土産にするため生産機材を整えようと資金を募り、全国の約100人から計約120万円が寄せられた。今回はそのうち約80万円を使い、1回におやき6個を作れる焼き型三つと専用のガスこんろを購入した。

 焼き型は、姫だるま好きが高じて型を作った北海道の女性から借り、それを基に県外の業者に依頼して製作した。

 学園祭では、保護者や卒業生向けに1個250円で実演販売。竹楽の際は一般向けに売り出すという。

 今月上旬には食育活動で訪問している豊後大野市三重町のしげまさ子ども食堂で、子どもやスタッフら約60人に振る舞った。生徒2人と食品加工授業担当の井上綾乃教諭(38)が「姫だるまは縁起物とされる」などと紹介。焼きたてを頬張った三重第一小3年の佐藤紅羽(くれは)さん(8)は「中はふわふわ、外はカリッとしておいしい」と笑顔を見せた。

 残った資金や販売益を活用し、北海道のフリースクールを訪問しておやきを提供する計画も温めている。

 井上教諭は「多くの人が生徒たちの活動を応援してくれて感謝している」。同高2年の奥村和真さん(17)は「見た目もかわいらしく、多くの人に喜ばれるのでは。将来的に竹田の名物になれば」と話した。

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