「念願かなった」宇都宮・虎屋本店の「七水」、アジア最大級日本酒コンで最高賞

「サケ・オフ・ザ・イヤー」を受賞した「七水 純米吟醸55 雄町」

 アジア最大級の日本酒コンクール「Oriental Sake Awards(オリエンタルサケアワード)2023」の審査会が20日までに香港で開かれ、虎屋本店(宇都宮市本町、松井保夫(まついやすお)社長)の「七水 純米吟醸55 雄町(おまち)」が最高賞の「サケ・オフ・ザ・イヤー」を受賞した。

 同アワードは2022年に始まり、今回で2回目。アジアのビジネス拠点として発展する香港で、アジアの消費者に好まれる日本酒を選出し、アジア市場への輸出戦略の一助となることを目指している。

 審査会は「純米大吟醸・純米吟醸」「大吟醸・吟醸」の淡麗、芳醇(ほうじゅん)、「純米酒」の旨味(うまみ)濃醇、淡麗、「本醸造」「スパークリング」「生酒」の9部門あり、今回は計356点が出品された。

 「七水 純米吟醸55 雄町」は純米大吟醸・純米吟醸の芳醇の部門に出品。部門トップのチャンピオンとなり、さらに9部門のチャンピオンの中から最高賞に選ばれた。酒造好適米の雄町(岡山県産)を55%に精米し、本県産酵母で醸した。同社は「うま味と酸味のバランスが良く、ドライテイストの酒。アップル系の香りが特徴」としている。

 同社はこれまでも国際的な品評会で最終審査まで残ったことはあったが、最高賞は逸していたという。小堀敦(こぼりあつし)営業部長は「念願がかない、うれしい。10月下旬に香港で開かれる飲料・食品の大規模なフェスティバルに出展するので、最高賞獲得をPRし、販路開拓、輸出増につなげたい」と喜んだ。

© 株式会社下野新聞社