手打ちうどんでにぎわいを 唐津市七山、大学生が祖母の店復活

松浦屋の一角を活用し、手打ちうどん店を営むボリ礼行さん=唐津市七山

 唐津市七山の仕出し・宴会場「松浦屋」の一角で、七山出身の大学生ボリ礼行(らいあん)さん(20)が手打ちうどん店を開いた。約30年前に祖母が営んでいたうどん店のスペースを活用し、週末限定で営業している。地元産の野菜をふんだんに使ったメニューをそろえ、「お年寄りから若者まで幅広く立ち寄ってもらいたい」とにぎわいづくりにもつなげたい考えだ。

 久留米大3年の礼行さんは、松浦屋5代目・ボリ朋子さんの長男。小学4年から麺打ちを始め、今は久留米市のうどん店でアルバイトをしている。家業の手伝いで週末に帰省していて、使っていなかった店のスペースを活用しようと6月に「木天蓼またたび」の屋号で店をオープンした。

 祖母の岡本美砂子さん(71)は仕出しの傍ら、「日常的に食事に来てもらえる場所を」と手打ちうどんを提供していた。向かいの旧村役場の職員らでにぎわっていたといい、「オープンを決めてから道具や看板が出てきて驚いた」と礼行さん。つゆとだしは美砂子さんが自ら当時の味を再現し、懐かしさも感じさせる。

 うどんは500円からで、キスやゴボウなどの天ぷらトッピングも。2種のうどんと地元産自然薯、七山産卵のセット(2千円)もある。営業は土日祝日のみ。午前11時から、麺がなくなり次第終了。問い合わせは、電話090(5080)8469まで。(横田千晶)

松浦屋の一角で営業する「木天蓼(またたび)」で手打ちうどんを提供するボリ礼行さん
七山産の自然薯や卵が付いたよくばりセット

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