「祭に専念、議会開きません」京都市議会、時代祭の日は審議開かず 葵祭や祇園祭では

京都市役所

 京都市議会の議会運営委員会はこのほど、京都三大祭りの一つ、時代祭が催される毎年10月22日に本会議や委員会などの審議日程を入れないことを決めた。京都の発展を願った先人の思いに敬意を表し、祭に専念するのが目的。

 時代祭は、平安遷都1100年祭と平安神宮創建の奉祝行事として1895(明治28)年に始まった。議会は同年、平安遷都1100年記念祭を10月22日に行うと議決していた。

 議会運営委員会の議論では、時代祭行列が京都市全域からなる市民組織「平安講社」が運営し、市民全体の祭りとして捉えていることや、10月22日は桓武天皇が平安京に都を移し新しく都に入った日だとする言及があった。委員長から提案があり、異論は出ず合意した。

 10月22日は毎年9月市議会の終盤に当たり、委員会が開かれることも多かった。地域で役を持っている職員が祭に参加できなかったこともあったという。市会事務局によると、同じ京都三大祭の葵祭(5月15日)や祇園祭の山鉾巡行(7月17日、24日)は市議会の会期中ではないケースが多く、もともと本会議や委員会は開いていないという。

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