「何といっても人手不足 乗り手の平均年齢が60歳に」タクシー初乗り600円→660円のワケ 燃料費高騰に運転手確保が影響

タクシーの普通車の初乗り運賃は9月24日までは600円でしたが、25日から660円になります。タクシー運賃が改定されるのは静岡県西部、中部地区の全域と県東部の沼津市や御殿場市など、35の市や町のうちあわせて26の市や町です。

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静岡市駿河区に本社を置くタクシー会社「エムタクシー」です。

<料金メーターを変更していたメーカー>
Q.いま、どんな作業を?
「きょうから660円に変わるので、タクシーメーターの変更の作業をしている」「660円になりましたね」

「エムタクシー」では、24日夜からタクシーメーターのシステムの切り替えや初乗り運賃を表示するシールの貼り替え作業に追われていました。

25日からタクシー運賃が改定されるのは、県西部、中部地区の全域と県東部の沼津市や御殿場市など合わせて26の市や町です。普通車の初乗り運賃の上限が1.2km600円から60円値上げされ、660円になります。

また、距離に応じた加算額の上限は、現在の311mごとに90円から、279mごとに90円となります。

県内全域でタクシー運賃が改定されるのは、3年前の2020年2月以来です。

<エムタクシー 松本博取締役>
Q.いま750円になりました
「いや、早いな。ちょっと早く感じました。いま90円上がって、これから300mないぐらいで、また上がる訳ですから」

<井手キャスター>
「あ、また上がりました。私もなんとなくですが、短く距離がなってるなと感じますね」

<エムタクシー 松本博取締役>
「上がり方がちょっと早いように運転していても感じました」

中部運輸局によりますと、燃料費の高騰などを受け、2022年10月以降、県内にあるタクシー事業者の9割以上から運賃改定の要請があり、今回の値上げに至ったということです。

現場からは、運賃の改定は燃料費の高騰だけが原因ではないという声が挙がります。

<エムタクシー 松本博取締役>
「何といっても人手不足。乗り手が本当に少ない。うちの会社は平均年齢が60歳になっている」

厚生労働省によると、2022年のタクシードライバーの平均年齢は58.3歳。高齢化は業界全体を取り巻く問題で、運転手の確保はタクシー事業者にとって死活問題となっています。

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