湖池屋にジャガイモ安定供給 雲仙の生産者ら組合発足 長崎県

組合を発足したジェーピーファームの宮﨑社長(左から5人目)ら=市役所

 長崎県島原半島産のジャガイモ「ながさき黄金」をポテトチップスの原材料として安定供給しようと、雲仙市内の生産者と菓子大手の湖池屋、流通卸業者、県、市が25日、雲仙島原チップ用生産組合を発足した。
 湖池屋は2022年、長崎県品種である「ながさき黄金」のポテトチップスを商品化し、期間限定で販売。流通卸業者「ジェーピーシー」(東京)の子会社で同市瑞穂町の農産物生産会社「ジェーピーファーム」が同年6月に約20トン出荷し、4万8千袋はネット販売だけでほぼ完売した。好評だったため増産を考え、農水省の補助を受けるため組合を発足することにした。
 発足式は市役所であり、湖池屋の生産本部原料部の長谷友和部長はながさき黄金について「うまみや濃い黄色の断面などが支持されたのでは」と分析。同組合長となったジェーピーファームの宮﨑洋平社長は「大きさがポテトチップスのサイズに適している」と話し、生産者の安定収入につながると示唆した。
 組合は同町に事務所を置き、生産者は雲仙市内の3人。今後は島原半島の生産者に呼びかけ、27年度には生産量を175トンにすることが目標。選果、保管する施設を同町に建設中で本年度中に完成予定。

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