JR北上線全線、無料開放します―。利用者の減少が続く路線の魅力を改めて知ってもらおうと、沿線自治体などが計画している。錦秋湖周辺など絶景の紅葉スポットも楽しめる11月上旬から中旬の複数日を想定。赤字ローカル線の存廃が全国的な課題に浮上する中、来年に全線開通100周年を迎える鉄路の存続に向けた初の試みで、注目を集めそうだ。
複数の関係者によると、無料開放は北上―横手駅間(61.1キロ)の全線が対象。通常ダイヤで運行し、1両編成の車両を増やすことも検討している。
対象者は沿線住民など一定の条件を設け、整理券などで定員に上限を設ける方向で調整。北上、西和賀、秋田県横手市の沿線3市町などでつくる利用促進協議会(会長・内記和彦西和賀町長)が準備を進めている。