「一夜限り」の月下美人 15輪が開花 波佐見・廣瀬さん宅 濃厚な香り広がる

育てた月下美人に見入る廣瀬さん=波佐見町

 日没後に咲き始め、朝にはしぼんでしまうサボテン科の「月下美人」の花が27日夜、長崎県東彼波佐見町折敷瀬郷で15輪咲いた。育てている自動車整備業、廣瀬和幸さん(76)宅には友人らが集まり、開花の様子を見守った。
 月下美人は6月から11月に開花し、「一夜限りの花」とも言われている。廣瀬さんは25年ほど前から月下美人を栽培。15年ほど前に一度枯らしたが、株分けしていた友人から株をもらい、再び育てた。複数の花が開いたのは今年4回目で、この日が最多。
 満月前の少し欠けた「十三夜の月」の下、午後7時過ぎから白いつぼみがほころび始め、濃厚な甘い香りを漂わせながら、約3時間後に満開になった。
 廣瀬さんは友人らと談笑しながら「一人だけで見ても、もったいない。月見もできて最高の夜」と笑顔をみせていた。

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