香り豊かな吟醸酒に 大田原、酒米「夢ささら」収穫開始

コンバインで収穫される「夢ささら」の稲

 【大田原】本県オリジナルの酒造好適米「夢ささら」の収穫が29日、佐久山の農業滝田稔(たきたみのる)さん(76)方の田んぼで始まった。

 夢ささらは吟醸・大吟醸などの高品質な日本酒の醸造に適した品種。県農業試験場が2005年から研究開発を行い、18年に一般栽培が始まった。

 JAなすのによると、管内では8戸の農家が計29ヘクタールで栽培している。今年は8月上旬に高温の日が続いたが、例年通りの品質になりそうだという。

 穏やかな風が吹き、絶好の収穫日和の中で作業は行われ、コンバインで約60アール分の稲を刈り取った。同JA酒造好適米研究会の会長も務める滝田さんは「新型コロナウイルスの影響で作付面積を減らしていたが、今年から戻した。若い世代にもおいしい日本酒を飲んでもらいたい」と話した。

 同研究会は本年度、約150トンの出荷を見込んでいる。

コンバインで収穫される「夢ささら」の稲

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