〈奥能登国際芸術祭2023〉ライダー「見附島はアート」 全国から愛好者、記念撮影楽しむ

見附島を前に記念撮影するツーリングイベント参加者=珠洲市宝立町鵜飼

 珠洲市全域で開催中の奥能登国際芸術祭2023(北國新聞社特別協力)は1日、市内でツーリングイベントが開かれ、遠方から訪れたツーリング愛好者が風光明媚(めいび)な「さいはて」の景色とともに現代アートも満喫した。ミーティング会場の県天然記念物・名勝「見附(みつけ)島」駐車場(宝立町鵜飼)では、島を背景に記念写真に納まるライダーの姿が見られ「見附島は自然のアートだ」との声も聞かれた。

 イベントは月刊誌「BikeJIN(バイクジン)」(実業之日本社)の編集部が主催する「BikeJINミーティング」(北國新聞社後援)の2日目。全国からライダーが集まり、変化に富む海岸線や棚田、伝統的な家並みなど魅力的な景観が続く「さいはての地」でバイクを走らせた。

 芸術祭は屋内展示のアート作品のほか、波打ち際に鳥居をイメージして作られた「自身への扉」(馬緤(まつなぎ)町)や、旧蛸島駅近くのトンネル状のカラフルな「なにか他にできる」など、屋外に置かれた作品も多く、ライダーはツーリングしながら作品鑑賞も楽しんだ。

 見附島駐車場では、グッズの即売会や記念撮影会が開かれた。米ハーレーダビッドソン社製バイクの愛好者ら5人グループで関西から能登に来たという公務員石井利樹さん(67)=京都府木津川市=は「波風に浸食されて姿を変える見附島は自然が作るアート作品だ。芸術祭の作品も鑑賞したい」と語った。

 近くには屋外展示作品の一つで、砂利石を使って道が複雑に交差する庭を演出した「運動場」があり、鑑賞に訪れる一般客に加え、ライダーの姿もあった。

見附島の近くにあるアート作品「運動場」

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