夜明けとともに柔らかな光が街並みを黄金色に染め、ライトラインの黄色と黒の車体を照らし出した。開業から1カ月を経た次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール線。通勤通学の新たな足として定着しつつある。
運行会社の宇都宮ライトレールによると、開業から1カ月間(8月26日~9月25日)の乗客総数は約42万人。1年目の需要予測の1.4倍に上っている。
今月最初の平日となった2日早朝、宇都宮市東部のゆいの杜地区。雲間から朝日が顔をのぞかせる中、車が行き交う県道の中央をライトラインが走り抜けた。
停留場には会社員や高校生が次々と集まり、同市ゆいの杜3丁目、会社員寺地晃正(てらじてるまさ)さん(39)は「9月初めに車からLRTでの通勤に切り替えた。便利で快適」と、さっそうと列車に乗り込んだ。
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LRTの開業で生まれた景色や街並み、利用者などにフォーカスし、「LRT元年」の姿を写真で伝える。