ハウステンボス新社長 髙村氏が就任会見 入場者倍増へ施設充実

ハウステンボスの新社長として就任会見をする髙村氏(右)。左は会長となった前社長の坂口氏=佐世保市、ホテルヨーロッパ

 佐世保市のハウステンボス(HTB)の代表取締役社長に就任した髙村耕太郎氏(50)が3日、記者会見した。髙村氏は「アクセントとなるアトラクションを入れていく」として、施設の充実を図り集客力を高め、5年後をめどに年間入場者をコロナ禍前の2倍近くとなる300万人に増やす方針を示した。
 髙村氏は1998年、東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)などを運営するオリエンタルランドに入社。アトラクション開発などの成長戦略を推進してきた。9月30日に執行役員を退任し、今月1日にHTBの社長に就任した。
 HTBは昨年9月末、アジア最大級の投資会社「PAG」の傘下に入った。髙村氏は「PAGは長期的な視点でHTBの事業を評価している。一緒に事業ができると思った」と強調。運営を支援するマーケティング会社「刀」(大阪市)の存在も大きく「HTBを新しい形に変える。パートナーとして非常に心強い。新しいスタート」と語った。
 HTBは数年間で数百億円の投資をする成長戦略を示している。「有効に活用できる敷地があるのが強み。アクセントとなるアトラクションを入れていくのが最優先課題の一つ。佐世保、長崎から世界に向けて魅力を発信していきたい」と構想を練る。長期戦略として「2040、50年という時期に向けHTBがどう成長していくか。集客構造と働く人たちの側面でビジネスモデルの変換を図っていく」と語った。
 会見には前社長の坂口克彦氏(68)が同席。坂口氏は旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の傘下だった2019年から社長を務め、今月1日付で会長執行役員となった。九州観光機構のエグゼクティブアドバイザーを務め、県観光連盟や佐世保観光コンベンション協会などと連携しながら「九州の観光を強化していきたい」と述べた。

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