大誤審発生のVARについてポチェッティーノ監督が見解を述べる

写真:話題の誤審について持論を述べたポチェッティーノ監督

チェルシーを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督が、VARについて自身の見解を示した。イギリス『BBC』電子版が報じている。

プレミアリーグでは第7節リヴァプール vs トッテナムの34分、モハメド・サラーのスルーパスに抜け出したルイス・ディアスがゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定でノーゴールとなった。実際はオンサイドだったが、ピッチ上の審判員とVARのコミュニケーションミスによってオフサイドの判定が覆らず、審判協会(PGMOL)は試合後すぐに誤審を認める事態に。リヴァプールのユルゲン・クロップ監督が一時、再戦を要求するなど、今も収束は見せていない。

こうした事態を受け、ポチェッティーノ監督は「テクノロジー自体には賛成だが、試合中の運用はもっとシンプルにすべきだ」とコメント。「“車”のことは信用しているが、問題は“ドライバー”にある」と独自の表現で問題の所在を述べた後、このように見解を述べた。

「人間がミスをすることについては理解ができる。簡単な作業ではないからだ。つまり、審判員がミスを犯した時、我々はそれを受け入れることができる。しかし、ミスがテクノロジーとともに起こった時、理解するのは難しくなる」

「私の意見としては、状況をより単純化する必要がある。最も重要なのは、現場の審判員により大きな力を与える状況に戻すことだ。一歩後退することになるかもしれないが、それによって物事はより簡略化され、より明確になると思う」

ポチェッティーノ監督は当初、VARに対しては否定的な立場だったという。今はVARのことを信頼しているそうだが、このテクノロジーはオフサイドの有無とゴールラインを割ったかどうかの判断だけに運用するべきだと考えているという。

なお、PGMOLはこの件を受けてVAR通信プロコトルの一部を見直し、VARが介入する事象が発生した場合、VARは現場の審判員に映像確認の結果を通達する前に、アシスタントVARに確認するという手順を加えることことを発表している。

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