南野途中出場のモナコが伊東&中村スタメンのS・ランスに快勝! 上位対決制して首位キープ【リーグ・アン】

[写真:Getty Images]

リーグ・アン第8節、スタッド・ランスvsモナコが7日にスタッド・オーギュスト・ドローヌで行われ、アウェイのモナコが1-3で勝利した。なお、ランスのMF伊東純也はフル出場、FW中村敬斗は61分までプレー、モナコのFW南野拓実は73分からプレーした。

ランス前節、不振に喘ぐリヨンをホームで撃破しリーグ2連勝を達成。パリ・サンジェルマンやマルセイユら強豪の取りこぼしが目立つ序盤戦において3位に立つ。この試合では前節1アシストの伊東と共に中村が両翼で先発した。

対するモナコは前節、ガットゥーゾ新体制の初陣となったマルセイユに3-2の逆転勝利。負傷やサスペンションで一部主力を欠いた中、アクリウシュの2ゴールの活躍で2戦ぶりの白星を取り戻し、首位に返り咲いた。そのマルセイユ戦を内転筋の問題で欠場した南野はベンチからのスタートとなった。

勝ち点1差で迎えた日本人対決にも注目集まったランスとモナコの上位対決。立ち上がりから攻守の主導権が目まぐるしく入れ替わるオープンな展開に。

右サイドの伊東が攻守両面で持ち味のスピードを遺憾なく発揮すると、中村にも序盤に見せ場。11分、ダラミーのスルーパスに抜け出してボックス左でGKと一対一になるが、ここはうまく間合いを潰されて左足のシュートはファインセーブに阻まれた。

以降も中盤での潰し合いが目立つが、なかなか攻め切れないモナコに対して、ランスがより効果的にフィニッシュまで繋げていく。その流れで中村も右クロスに良いタイミングで競るなどチャンスに顔を出していく。

だが、前半終盤にかけて地力で勝るモナコが攻勢を強めていくと、ハーフタイム直前にゴールをこじ開ける。42分、右サイドのディアタがハーフスペースのベン・イェデルにボールを預けてボックス右に侵入。クロスを上げると、2人のDFにディフレクトしてファーに流れたボールにフリーで反応したヤコブスが左足インサイドの丁寧なシュートをゴール右隅に流し込んだ。

内容はほぼイーブンもアウェイチームの1点リードで折り返した試合は、後半開始早々に動く。キックオフ直後の46分、中央を豪快に持ち上がったフォファナからボックス右で足元にパスを受けたバログンが短く運んで右足を一閃。これがシュートブロックを試みたDFアブデルハミドの足にディフレクトしてコースが変わり、GKディウフの手を弾いてゴールネットに突き刺さった。

バログンの強烈な古巣恩返し弾で勢いづくモナコは、直後の49分にもカウンターから左サイドのスペースに抜け出したヤコブスからのピンポイントクロスをゴール前に走り込んだベン・イェデルが頭で合わせ、瞬く間にリードを3点に広げた。

まずい後半の入りによって厳しい状況となったランスだが、早い時間帯に1点を返す。57分、ボックス左に侵入したムネツィがDFマツィマのファウルを誘ってPKを獲得。これをキッカーのテウマが冷静に決め切った。

この1点で沈んでいたホームサポーターもやや活気づくと、スティル監督は61分に中村を下げてサラマを投入。前半は幾度か見せ場を作った日本代表FWだが、後半は守備に追われる場面が目立った中で無念の交代となった。以降は伊東の右サイドを起点に厚みある攻撃を仕掛け続けるが、最後のところで粘るモナコの守備を前に畳みかける2点目とはならず。

一方、3点目を奪って以降はベン・イェデルを起点としたカウンターが機能するものの、やや守備の時間が長いモナコは、73分にゴロビンを下げて負傷明けの南野を投入。日本代表FWは[3-5-2]のトップ下に入った。

その南野は77分、右サイドでの鋭い縦への仕掛けからボックス内に持ち込んでクロス性のシュートを枠に飛ばすが、これは相手GKの好守に阻まれて今季4点目とはならず。

その後はランスの攻撃を牽引する伊東が相手に続けて2枚のイエローカードを出させるなど孤軍奮闘の活躍を見せたが、割り切って守りに入ったモナコの堅守を前にゴールをこじ開けることはできず。

この結果、日本人3選手がプレーした上位対決を制したモナコが2連勝で首位キープに成功した。

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