「もったいないからまだ直して、という人が多い」中古ブランド品が“リペア”で復活! 円安で価値高まり買取価格も1割アップ

円安が進み、わたしたちの生活にもさまざまな影響が出ていますが、いま、中古ブランド品の価値が高まっています。海外のハイブランドがどんどん手に入りづらくなる中、古いブランド品をよみがえらせる技術が注目を集めています。

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<エコスタイル浜松入野店 山田大樹マネージャー>
「このシャネルのショルダーバッグは1年前は買取金額が50万円だったんですが、現在はキャンペーンも込みで70~80万円の買取金額となっています」

浜松市西区にあるブランド品買取店では、2022年に比べてブランドバッグの買取価格が1割ほどアップしています。

<エコスタイル浜松入野店 山田大樹マネージャー>
「バブル時期に買われたものをお持ちいただくことも多いですし、ご旅行で(海外で)安く買ったものを、20、30年後にお売りいただくことも多いです」

ここ数年、ブランド品の定価そのものが上昇していることもあり、希少なエルメスのバッグは販売価格が500万円。なんと、定価の2倍だそうです。

なぜ、中古ブランド品が高くなっているのでしょうか。

<エコスタイル浜松入野店 山田大樹マネージャー>
「円安の影響で海外のお客様からご要望をたくさんいただきますので、それにお応えする形で、買取金額が高くなっています」

10月第1週、1年ぶりに1ドル=150円台まで進んだ円安。日本の中古ブランド品は、品質がいいと海外から評価されていて、円安で割安感が出たとして海外のバイヤーが日本の中古品を買いあさり、価格が高騰しています。

海外のブランド品がますます高嶺の花となる中、使い古した高価なバッグをよみがえらせる「リペア」に注目が集まっています。

<おしゃれ工房Yоu友 大友健也さん>
「もったいないからまだ直して使っていきたいという方が多いですね」

使い込まれたバッグがどうよみがえるのか。しみ抜きや革などの特殊品を扱う浜松市のクリーニング店に、有名ブランド品のバッグで実演してもらいました。

<おしゃれ工房Yоu友 大友健也さん>
「まず、全体の汚れを落としていきます」

革がひび割れないよう、オイルなどを補給し、塗料をのせます。

<おしゃれ工房Yоu友 大友健也さん>
「例えば、息子が初任給で買ってくれたものとか、けっこう多いのが、お母さんが使ってたものを、娘さんがまた使いたくなったとか。あとはおじいちゃんやおばあちゃんの形見とかもありますね」

色をのせたら、コーティングして、アイロンをかけて完成です。

<おしゃれ工房Yоu友 大友健也さん>
「仕上がりました」
Q.先ほど、くたっとしてたのが、立ってますね?
「そうですね、だいぶしゃきっとしました」

リペア前とリペア後を比べてみると、特にダメージを受けやすい底の角の部分が見違えるほどきれいになっています。

費用の目安は税抜きで、クリーニングのみで1万~1万2,000円程度。1つの角に色を塗ると3,000~4,000円くらい。このバッグの修復にかかった費用は2万2,000円でした。

大友さんのもとには、静岡県外からもブランドのバッグを手に、リペアの相談や依頼に訪れる人が相次いでいるといいます。

<おしゃれ工房Yоu友 大友健也さん>
「バッグ、寝かしておいても結局、だめになってっちゃうものも多いので、もっと、きれいになったからどんどん使って、元気に、動かしちゃってほしいですね」

バッグをよみがえらせる「リペア」ですが、大事な品を長く愛用するために行うものです。正規のブランド店以外で着色や修理などで手を加えた場合、正規品として売りに出すことは難しくなるそうなので、注意が必要です。

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