炎と舞う神、国東市で4年ぶりに「ケベス祭」【大分県】

炎の中へ飛び込み、豪快に巻き上げるケベス(中央)=14日夜、国東市国見町の櫛来社
炎を守るトウバ(左)とせめぎ合うケベス
燃えるシダを参拝客らに浴びせるトウバ

 奇祭として知られるケベス祭(国選択無形民俗文化財)が14日夜、国東市国見町櫛来の櫛来社(岩倉八幡社)であった。新型コロナウイルスの影響で4年ぶり。大勢の参拝客が奇怪な木彫り面を着けたケベスらの炎をめぐる激しいやりとりを楽しみ、無病息災がかなうという火の粉を浴びた。

 境内に積み上げたシダから立ち上った炎が夜空を焦がす中、白装束のケベスと炎を守るトウバが登場。炎に飛び込もうとするケベスと、押しとどめるトウバがせめぎ合った。

 神が乗り移ったとされるケベスが炎に入ると、クライマックス。トウバが燃えるシダを棒に刺し、火の粉をまき散らしながら駆け回り、参拝客は悲鳴と歓声を上げながら逃げ惑った。

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