決勝は羽黒×山形明正 全国高校サッカー県大会

〈羽黒-米沢中央〉前半29分、先制ゴールを決める羽黒のDF榎本成希(中央)=山形市球技場

 第102回全国高校サッカー選手権県大会(県サッカー協会、山形新聞、山形放送主催)は第5日の15日、山形市球技場で準決勝2試合が行われた。強い雨が降る中、羽黒と山形明正が熱戦を制し、決勝進出を決めた。

 米沢中央と対戦した羽黒は細かいパスの組み立てを軸に相手陣に迫り、前半29分、コーナーキックのこぼれ球に反応したDF榎本成希がシュートを決めて先制。後半9分にFW三国谷斗羽が自ら得たPKを決め、同24分には三国谷のクロスにMF達本幸正が頭で合わせ、ダメ押しの3点目を奪った。米中央に押し込まれる場面もあったが、体を張った守備で無失点に抑えた。

 明正と対戦した山形中央は、前半18分に危険なプレーでDFが一発退場。10人となってからは全員で引いて守る戦術を選択し、明正が激しい攻撃を仕掛けるもスコアを動かせず、延長に突入した。試合終了直前の後半9分、相手ペナルティーエリアでパスを受けたDF野口弥栄が相手を2人かわしてシュート。劇的な勝ち越し弾を決めた。

 決勝は21日に天童市のNDソフトスタジアム山形で行われる。夏の県高校総体決勝と同カードで、羽黒は3年連続、山形明正は初の全国大会出場を懸けて戦う。

必ず再び全国の舞台に  小西謙吾・羽黒主将 米沢中央は、県高校総体でも対戦し、PK戦までもつれて勝利した相手。厳しい試合になると覚悟していたが、先制点で気持ちが楽になった。決勝で必ず勝利し、再び全国の舞台に進みたい。

全員がハードワーク  本街直樹・羽黒監督 良い時間帯に先制点、追加点を決めて、主導権を握ることができた。全員がハードワークし狙い通りの試合を展開することができた。決勝は中盤のこぼれ球の奪い合いが重要になる。3連覇を目指して戦う。

リベンジを果たしたい  松田海生・山形明正主将 なかなか打開できずに焦る時間が長い試合だったが、しっかり守ってチャンスを待ち続け、勝利をつかめた。県高校総体決勝で負けてから、打倒羽黒を合言葉に練習してきた。リベンジを果たしたい。

挑戦者の気持ちで臨む  石原和実・山形明正監督 相手に退場者が出たが、守りに阻まれ苦しい試合になった。最後はよく決めてくれた。明正のこれまでの最高成績はベスト8。みんなで守り、勢いよく攻める基本に立ち返り、挑戦者の気持ちで臨む。

〈山形明正-山形中央〉延長後半9分、勝ち越し点を決め喜ぶDF野口弥栄(17)ら明正イレブン

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