山形国際ムービーフェス、来月10日から 監督、出演者らが来場

(左から)吉村和文運営委員長、村川透監督、菜葉菜さんが登壇し、山形国際ムービーフェスティバルの開催概要などを発表した=山形市・山形グランドホテル

 第19回山形国際ムービーフェスティバル(YMF)が来月10~12日の3日間の日程で、山形市のムービーオンやまがたを会場に開かれる。新人監督によるコンペティションのノミネート作10本をはじめ、東北ゆかりの著名監督らが手がけた招待作品12本を上映。監督や出演者らが来場し、舞台あいさつも行われる。

 YMF運営委員長の吉村和文ムービーオン社長、審査委員長の村川透監督(村山市出身)、アンバサダーを務める俳優の菜葉菜さんが16日に山形市内で会見を開き、概要を説明した。「才能よ、雪に埋もれるな。」のテーマの下、募ったコンペには今回296作品が寄せられた。1次審査を通過した10本は10、11両日に上映。村川監督や俳優の船越英一郎さん、松田美由紀さんらが審査し、11日に各賞を発表する。グランプリ受賞者はスカラシップ制度の対象となり、次回作の企画書が認められれば、製作資金や配給などのバックアップを受けられる。

 招待作品は岩井俊二監督「キリエのうた」や阪本順治監督「せかいのおきく」、成島出監督「銀河鉄道の父」などのほか、村川監督「白昼の死角」、YMFの受賞監督らが製作に携わった「DitO」、山形県住みます芸人「ソラシド」の本坊元児さんに密着した「脱・東京芸人」、山形市在住の作家長岡弘樹さんの小説が原作のドラマ「風間公親―教場0―」といった山形ゆかりの作品もある。いずれも監督らが舞台あいさつに立つ。

 吉村運営委員長は「これまで日本をけん引する監督らをたくさん輩出してきた。20回を前に、もう一度この映画祭が存在する意義を見つめたい」、村川監督は「情熱と志を持ち続けている才能を山形から見いだしたい」などと語った。

 チケットは3日間共通券で2千円。20日からムービーオンの窓口で販売する。

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