「世界に一つ」の出合いがここに 山形・七日町、ハンドメード品紹介の店誕生

県内のさまざまなハンドメード作家との出会いを楽しめるお店「cube story」がオープンした=山形市七日町2丁目

 山形市七日町2丁目に県内のハンドメード作家の作品を紹介する店舗「cube story」がオープンした。樹脂粘土で郷土食のミニチュアを表現、発表しているペコリン工房の桑原菜津美さん(39)=山形市=が県内で活躍する作家の発表の場をつくりたいと企画した。店内には作品を委託販売するボックスがあり、作家に貸し出している。シネマ通りの一角にあり、世界に一つの作品に出合える場として注目を集めている。

 桑原さんは仕事や4人の子育ての合間にマルシェなどで作品を披露してきた。さまざまな出会いがあり、ハンドメード作家が作品を披露できる場を地元につくりたいと思い、起業を決意し、先月初めに店を開いた。

 最近の作家の多くはイベント出展やインターネットなどを通じて作品を販売しているが、地元での客層が広がりにくい悩みを抱えているという。天候に左右されずに展示でき、店舗に来た人たちに直接作品を見てもらえるなど、「発表の場」があることのメリットは「大きい」と桑原さんは話す。

 ボックスは奥行き30センチ、高さ36センチで、横幅の長さによって値段が変わり、月額3300~7700円。約60~70個あるボックスのうち半分以上が埋まり、新たな予約も入っている。手描きアートやドールドレス、布小物、はんこ、ニットなど繊細で手の込んだクラフト作品がそろう。

 桑原さんは「作家一人一人にストーリーがあり、いろいろな人とのつながりが生まれる場所にしたい。作家の活動の場を広めるコンシェルジュを目指したい」と話す。不定休で、問い合わせはメールcubestory.230901@gmail.com

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