中国が黒鉛を輸出規制 EV電池材料囲い込みか

電池材料になる黒鉛の粉=2022年5月、ドイツ(ロイター=共同)

 【北京共同】中国商務省と税関総署は20日、一部の黒鉛(グラファイト)の輸出を規制すると発表した。安全保障上の必要に応じてハイテク製品などの輸出を禁止できる「輸出管理法」に基づく措置で、12月1日から実施する。黒鉛は電気自動車(EV)などのリチウムイオン電池の材料となり、囲い込みを狙っている可能性もある。

 黒鉛は電池以外にもさまざまな工業用途に使われており、中国が世界最大の生産国で輸出国だという。米地質調査所(USGS)によると、中国の天然黒鉛の世界シェアは2022年時点で65%を占めた。日本政府関係者によると、日本は大部分を中国からの輸入に依存しているという。

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