高岡で公開制作 nifuniさん、ペンさばき鮮やか

大型イラストを描くnifuniさん(手前)=高岡市のウイング・ウイング高岡

  ●店舗ガラスに大型イラスト 展覧会、11月26日まで

 「nifuni(にふに)展」(富山新聞社などでつくる元気たかおか応援プロジェクト実行委員会主催)の関連イベントとして22日、高岡市のウイング・ウイング高岡で、同市在住の漫画家nifuniさんによる公開制作が繰り広げられた。人気漫画「左ききのエレン」の作画を手掛けたnifuniさんは鮮やかなペンさばきで店舗のガラス面に大型イラストを描き、道行く人が足を止めて見入った。

 「左ききのエレン」は集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」に連載され、シリーズ累計300万部を記録した人気作。登場人物の「山岸エレン」が、スプレー缶で壁などに絵を描くグラフィティアートで才能を発揮することにちなみ、街なかでの「ライブペインティング」を実施した。

 ウイング・ウイング高岡1階のラーメン店「らぁめん次元」入り口横のガラス面に縦2.2メートル、横2メートルの白いシートを貼り、nifuniさんは脚立に乗って描き進めた。鉛筆で下書きした後、黒ペンを巧みに振るい、主人公の1人「朝倉光一」ら登場人物の表情や衣服の質感を表現した。

 線画を仕上げた後、背景に黄色い絵の具で着色。ほぼ休みなく制作に没頭し、約5時間半後に仕上げると観客から拍手が湧いた。

 nifuni展も訪れた会社員、林山龍之介さん(29)=富山市=は「ペン1本でいろんな太さの線を描き分けるのがすごい」と感心した様子で話した。

 nifuniさんと呉羽高の同級生の小竹裕貴さん(36)は「ドラえもんのふるさと高岡で、nifuniという新しい漫画家が生まれたのがうれしい。描かれたイラストが渋谷のハチ公みたいに街の目印になれば面白い」と期待。らぁめん次元店主の長徳俊彦さん(47)は「描かれた登場人物がラーメンを食べているのがいい」と喜んだ。

 nifuni展は11月26日まで高岡市の御旅屋セリオ5階で開かれ、午前10時~午後6時で、入場無料、水曜は休み。らぁめん次元のイラストは展覧会終了後もそのまま展示される。

 ライブペインティングは今月29日に高岡駅ビル「クルン高岡」、11月12日に高岡市末広町の「和風カフェ次元」でも行われる。

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