悔しさ、成長につなげて 寒河江で競泳五輪メダリスト・松田さんが講演

競技人生を振り返り、悔しい経験を成長につなげる大切さを語る松田丈志さん=寒河江市民文化会館

 競泳男子バタフライと自由形で活躍した五輪メダリストの松田丈志さん(39)を招いた講演会が22日、寒河江市民文化会館で開かれた。松田さんは「未来にはばたく山形スイマーへ」と題し、悔しい経験を成長につなげる大切さを語った。

 松田さんは小学4年生で初出場した全国大会で最下位になり自信を失った際、久世由美子コーチから「あんたならやれる」と励まされたエピソードを紹介。「人は自分に可能性を感じたときに強くなれる」と力を込めた。

 200メートルバタフライで、準決勝で敗れた2004年のアテネ五輪から08年北京五輪での銅メダル獲得までの間に、「さまざまなトレーナーやチームメートの力を結集して戦う大切さを学んだ」と振り返った。「自分の頑張りに周りの力をプラスすることを意識してほしい」と呼びかけた。

 旧制寒河江中・寒河江高の水泳部創部100周年を記念し、寒河江西村山地区水泳連盟が主催。松田さんが12年ロンドン五輪で獲得したメダルに触れられる場面も設けた。中山町中山中1年の井上星蘭(せら)さん(13)は「悔しさを引きずらずに切り替える姿勢が勉強になった」と話していた。

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