下野の開雲寺で天井画公開 画家の渡辺さん、花々題材に仏教的意味合い込め 27日まで

公開されている天井画

 【下野】石橋の画家渡辺正巳(わたなべまさみ)さん(70)が同所の開雲寺本堂に飾るために制作した天井画が、同寺書院で27日まで公開されている。

 渡辺さんは同寺の檀家(だんか)。住職に天井画の奉納を提案し、4年前に制作し始めた。アサガオやムラサキツユクサ、キクなど万葉集に登場する花をはじめ、ドクダミやマーガレットなど身近に咲く花も題材としている。縦横95センチと縦95センチ横85センチの計44枚の杉板に油絵の具で描いている。

 昨年に続き2度目の公開となる今回は、これまでに完成した計38枚を展示。残る6枚は来年1月ごろまでに完成させ、その後、本堂の天井にはめていく予定だという。

 渡辺さんは「青い丸の線をさんずの川に見立てるなど、住職と相談して仏教的な意味合いをデザインに込めた。絵を描きながら修行している感覚です」と話す。

 展示会に合わせ、22日には呈茶席が境内の茶室で設けられ、訪れた人たちは秋の一服を楽しんでいた。

 見学無料。午前10時~午後3時。

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