「不適切で不謹慎」「そもそも必要なのか」川勝平太知事の“新文化施設構想”に県議「聞いていない」と集中砲火

川勝平太静岡県知事が県議会に諮らずに、外部との懇話会で新たな文化施設をつくる構想を語った問題を受け、県議会は10月23日、閉会中審査となる文化観光委員会を開きました。委員からは「不適切で不謹慎だ」と批判が相次ぎました。

【写真を見る】「不適切で不謹慎」「そもそも必要なのか」川勝平太知事の“新文化施設構想”に県議「聞いていない」と集中砲火

<自民改革会議 大石健司静岡県議>
「『わたしの言っていることは夢じゃないですよ』ということを知事が経済界の方にしゃべったことが、時期尚早甚だしいんじゃないか。不適切でもあったし、不謹慎でもあった」

審議されたのは、静岡県内で開催中の日中韓による文化事業「東アジア文化都市」の発展的継承センターをめぐる問題です。川勝知事がこの施設を三島市につくると県議会に諮る前に外部との懇話会で語ったことが問題視されています。

<静岡県スポーツ・文化観光部 村松毅彦部長>
「コミュニケーション不足があったと思っております。知事とコミュニケーションを取って、この問題をこれからどうするかというのを情報共有しながら、検討していきたい」

県の担当者は、三島市の国有地である検察庁跡地を、観光交流の情報発信の場として活用することを協議しているものの、正式な活用方法は決まっていないと繰り返しました。

<遠藤行洋静岡県議>
「東アジア文化都市のレガシーは必要なのかどうか。そもそも論」

<静岡県 渋谷浩史理事>
「事業の継承や拡大が一番レガシーのメインになると思うが、東部にはなかなか(文化の)拠点がないというのもあって、こういう発想、アイデアになったと思っている」

23日の委員会では、川勝知事の姿勢について疑問や批判が相次ぎました。

<川勝平太静岡県知事>
「まだ1つのアイディアに過ぎなくて、何も決まっていないのが現状です。県議会の疑念、懸念に対して関係部局から丁寧に説明するという段取りになっておりますので、この場でのこれ以上の発言は控えさせていただきます」

25日は総務委員会で、知事の発言について再び審議されます。

© 静岡放送株式会社