ハマギク使った「香り袋」完成 内陸と沿岸の絆から生まれた一品

ハマギクを使った香り袋を手にする南洞法玲さん(中央)と坂本智子さん(左)、吉田育子さん

 平泉町の毛越寺僧侶南洞法玲(なんとうほうれい)さん(44)は、宮古市の花・ハマギクを使った「香り袋」を完成させた。平安時代の平泉で使われていたとされる香りの再現に取り組む「平泉のかをり創造プロジェクト」の一環で、念願の製品化。市中央通商店街で育てた花々を原料とし、内陸と沿岸の絆から生まれた一品だ。

 白い菊柄の布地で仕立てた袋に特製のお香を詰め、黄色いひもで結んだ。持ち歩きやすい手のひらサイズで、見て香りも楽しめる自慢の仕上がりだ。

 平安時代の文献に基づき、秋の香りとして沈香や丁子など複数の香料を調合した「菊花」に、乾燥ハマギクを加えた。他のキクと比べ、豊潤かつ奥深い香りが特徴という。

 1個2200円。11月3日午前10時から同市新町のフラワーショップ花ことばで限定30個を販売する。

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