【田中明弘さん(かに料理さとう/料理長)】“料理もサービスも新潟一番を目指して”


【プロフィール】
田中明弘(たなかあきひろ):新潟市出身。中学卒業後は名古屋の和食料理店へ進む。7年間、厳しくも温かい指導を受けた後に新潟へ戻り、和食店や寿司店、割烹、かに料理店などを経験する。現在は「かに料理さとう」の料理長として、お客様へ最高のおもてなしを目指している。


ガタチラスタッフ:『新潟人171人目は、「かに料理さとう」の料理長・田中明弘一さんです!幼少期よりお母さんの影響で料理に興味を持たれていた田中さん。飲食業界に魅了されてたきっかけや「かに料理さとう」の出店エピソードなど、たくさんのお話をお聞きしました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!

ここでは言えない修行時代

—昔から料理が好きだったのですか?

田中さん:母親が飲食店を切り盛りしていて、日頃から「大きくなったら板前だ」と言われ続けて育ってきました。その流れで自然と板前の道に進んだ感じですね。(笑)

—他にやりたいことなどの葛藤はなかったのですか?

田中さん:詳しく話すと長くなるんですけど(笑)、中学校では少しやんちゃをしていて母親にも色々と迷惑をかけていたので、「親孝行をしよう」という気持ちで名古屋へ行きました。

—名古屋の修行時代のことを教えてください!

田中さん:今で言うパワハラが当たり前の時代だったので、師匠や先輩からはアツい指導を受けてきました(笑)。その中でも、上下関係や言葉遣い、食事中の箸の上げ下げなど、食事や生活に関わる全てにおいて指導を受けましたね。今でこそ身に付いていますが、当時は必死だったので毎日遅くまで技術を磨いていました。

—修行で身に付いたことは何ですか?

田中さん:「自分に厳しく、人には優しく」ということでしょうか。私自身が先輩にされて嫌なことは、後輩にはしなかったですね。あとは、「継続は力なり」「若いうちの苦労は買ってでもしろ」ですかね。親元を離れて親のありがたみが分かるし、自分で仕事と生活の両方を全部しないといけません。若いうちに経験してこそ価値があると思います。

料理の因数分解!?

—厳しい修行生活を終えて、新潟に戻ってきた時のことを教えてください!

田中さん:新潟に戻ってからは、弥彦温泉の料理人をしたり、寿司屋や割烹、新潟の郷土料理を出すお店にも勤めていました。10年ほど自分でお店をやっていた時もあります。その後は前職である「天空の月」の料理長を経て、現在は「かに料理さとう」の料理長を任されています。

—これまでの経験には全て“和食”が共通していますね!

田中さん:母親のお店が洋食店だったので、洋食料理人の道へ進もうと思っていたのですが、名古屋での修行先がたまたま「和食」だったので、そのまま和食の道に進みました。最初のお店が中華だったら中華の料理人、洋食店だったらコックをしていたと思います(笑)。

—和食と聞くと奥が深そうです…!

田中さん:どのジャンルも奥が深いことには変わりないと思います。料理の中でその食材に合わせた調味料や調理の仕方での足し算や引き算、掛け算、割り算などあります。さすがに因数分解はないけど(笑)。どのジャンルでも奥が深い計算があると思いますね。

新潟1番を目指して

—「かに料理さとう」の料理長になった経緯を教えてください!

田中さん:以前勤めていた「天空の月」に当社の清水社長がお客様で来られていたのがきっかけです。そこで「かにしゃぶ」や「かにの刺身」をとても気に入ってくださっていました。

–sugarの清水社長もファンの1人だったのですね!

田中さん:2022年12月に閉店することになり、清水社長にも「年内に閉めるんですよ」とお伝えしたら凄くショックを受けられていました。「天空の月」の社長が「お店を買ってくれる人はいないかな」と清水社長へ相談したところ、「やりたい」と言ってくださったんです。

—急展開な流れだったんですね!

田中さん:オープンに至るまでも色々とあったんですよ…(笑) 。「天空の月」の跡地が契約寸前までいったのですが、取り壊されることになってしまったんです。しかし、「お店をやりたい」という清水社長の熱い想いから、物件を探し直して、この場所に無事オープンすることができました。

—「かに料理さとう」ではどんなことをされてるのですか?

田中さん:料理全般とメニュー開発、仕入れ等ですね。以前から培ってきた人脈をフルに活かして、全力で取り組んでいます!20年以上のお付き合いがある業者さんばかりですね。仕入れに関しては“信用があってこそ”だと思っています。

—食材の仕入れにもこだわりが強そうですね!

田中さん:仕入れに関しては天然物ばかりなので、季節によって獲れたり獲れなかったり、物が良かったり悪かったり、大きさも違ってきます。自然な物なので、そこは仕方ない部分もありますね。

—こだわりのメニューの中でも、“ぜひ食べてもらいたい一品”は何でしょうか?

田中さん:やはり清水社長が愛して止まない「かにの刺身」「かにしゃぶ」はぜひ食べてもらいたいですね!「かにしゃぶ」は、ポン酢や出汁などにもこだわっています!

—今後の目標を教えてください!

田中さん:新しいことにどんどん挑戦していきたいです!「かに料理」だけに留まらずに、村上牛やノドグロなどの「新潟県産食材」を使用したものを含めて、新しい料理に挑戦していきたいと思います!そして、料理もサービスも“新潟一番”のお店を目指します。

—最後にお店のアピールポイントを教えてください!

田中さん:料理はもちろん、店内や器などにも“最高級のもの”を使用しています。器に関しては、「有田焼」「オーダーメイドの器」、テーブルも「一点物」など、装飾品に関してもこだわっていますね。お店に一歩入った瞬間に、“異空間”を感じてもらいたいです。「プロジェクションマッピング」を演出として使用するお部屋もあるので、ぜひ料理と一緒に楽しんでください!ご来店をお待ちしております!!

【かに料理さとう】
住所:新潟市中央区古町通8番町1484
電話:025-201-8477
営業時間:18:00-24:00(料理LO23:00 ドリンクLO23:30)
定休日:かに料理さとうのホームページをチェック
公式ホームページ:https://www.sato-kani.jp/

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