政府の “1人4万円の所得税・住民税の定額減税” 専門家は経済効果について「後手に回るような政策」 街の声は「わかりにくい」「減税より給付がいい」「消費税下げて」

政府は税収が増えた分の還元策として、所得税と住民税合わせて1人4万円の定額減税を行う案を検討しています。

減税額は合わせて、1人あたり4万円とする方向で検討しています。ただ、所得税を納めていない非課税世帯には恩恵がないため、既に給付が始まっている3万円を含め、1世帯あたり10万円の給付を検討しています。子どもの数に応じて給付額を増額する案も浮上しています。

どのくらい減税されるのか、4人家族を例に見ていきます。納税者本人だけではなく、扶養家族も対象になります。1人あたり4万円が4人分ということで、合わせて16万円の減税になるという考え方です。

所得の低い人など住民税が非課税になっている世帯ですが、4人家族の場合、既に給付が決まっている3万円に新たな7万円を足して10万円の給付になるという考え方です。この減税策を街のみなさんはどのように感じているのか聞いてみました。

街の人は?所得税ではなく消費税をという声も…

広島市在住
「話が難しくてもうちょっとわかりやすく説明したほうが良いとも思う。」
「減税よりは給付金のように子供手当のように毎月もらえるのがいいなと思う」

広島市在住
「野菜とか高いですし、なかなか買えないので足りない状態です。(Q.どれぐらい負担が増えている?) 5000円。消費税をなしにしてほしい。ものを買う時に消費税が無いと思うだけで購買意欲が高まるから」

関西からの出張している人
「30代40代の働き盛りの人たちには厳しいのかな。正直言ったら消費税なくしてという感じ。一番手っ取り早い。どんどん住みにくくなって若い人たちは日本から出ちゃうのかな」

広島市在住
「子育てはじめて。1人目なので。子供ができて、これからどれくらいいるのだろうとイメージがつかない。いただけるものはいただけたらそれだけうれしいという感覚。もっと国民に還元して欲しい。(Q.岸田首相は還元すると言っているが?)全然それは感じないです」

街の声からはこういった声が聞かれました。

上限の所得制限を付けて、より必要な人に絞ってなどという声もありますが…。それはこれから政府与党内で調整が行なわれますが、岸田総理は今回の減税は所得制限がなじまないとの考えをにじませていて、前向きではないと見られています。

政府の所得税減税案は効果があるのか…

帝国データバンク 藤井俊情報統括部長
「手取りが増えているわけではないので、減税はわかりにくくて、一般の人も実感がわきにくい。為替もインフレもどうなる、わからない6月の経済環境の中、本当に経済効果が出るのかどうかは非常にわかりにくい。現状では後手に回るような政策ではないか」

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