内川沿いにイベント空間 空き家を交流に活用 射水・南さん

内川沿いに開設された施設「内川SHINE BASE」=射水市中央町

  ●2階では学童保育

 射水市の新湊地区出身の南春樹さん(39)が30日までに、「日本のベニス」の愛称で親しまれる内川沿いの空き家を改修し、住民らが集える施設を開設した。イベントスペースなどを設け、子どもから高齢者までが楽しめるイベントを定期的に開催する。来年度には2階で学童保育なども始める方針で、幅広い年代層が交流できる場所にしていく。

 南さんは昨年まで会社員として一般企業に勤めていたが、地域活性化を目的に新湊で活動する若者の姿を見て、自分も地域のために働きたいと考え、会社「SHINeON」を設立。施設は築80年以上の空き家を活用し、「内川SHINE BASE」と名付けた。 イベントスペースは地域住民や企業などに貸し出し、定期的に同社主催のイベントや講座も開催する。子ども向けの講座は無料にし、楽しみながら学べる「寺子屋」を目指す。大人向けの講座は基本的にワンコインの500円で参加できるようにし、生涯学習の促進を図っていく。11月には年賀状講座を開き、子どもらに手書きで気持ちを伝える重要性を教える。来年度には学習塾や学童保育も2階で始め、共働き世代を応援する。

 年明けからは1階のイベントスペースでお茶やコーヒーの無料振る舞いも始める予定で、地域住民や散策する観光客らが休憩しながら交流を深められる場所にしていく。南さんは「新湊には高齢者が多く、住民間の交流が減っている。多くの人が気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話した。

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