●定例会見で知事
富山県の新田八朗知事は30日の定例会見で、来年6月に一般開放する黒部宇奈月キャニオンルートの旅行商品化で、設定した1泊2日の4コースのうち、宇奈月温泉発、立山・室堂宿泊コースの旅行代金を1人当たり13万円程度と想定していると発表した。秘境の地底に広がる巨大な電源施設群をテーマに高付加価値化を図るとし「満足度の高い商品となるよう準備する」と力を込めた。
●県が4コース設定
県は宇奈月温泉に前泊するか、1日目に立山・室堂に泊まる「宇奈月発」の2コースと、長野県大町市の大町温泉郷に前泊するか、立山黒部アルペンルート、黒部ダムを経由し、宇奈月温泉に宿泊する「黒部ダム発」の2コースを設定。
新田知事は宇奈月発、立山・室堂宿泊コースについて、代金にホテルの宿泊代やアルペンルート、黒部峡谷鉄道のトロッコ電車の運賃、専門ガイド・安全添乗員にかかる費用、食費などを含むとした。
旅行商品化を協議する会合でも、地域を代表する高品質な旅行商品として、中身を充実させるよう求める声があったとし「金額は適正に計算されたと考えている」と語った。他の3コースも立山・室堂宿泊コースの値段から大きく変動することはないとした。
●来年1月29日販売
キャニオンルートの旅行商品販売開始日は来年1月29日を予定する。一般開放日は同6月30日で、同11月29日までの期間中、最大8140人を受け入れる。
県は今年11月8~10日に福井市を中心に開催される全国宣伝販売促進会議で、キャニオンルートの各基本コースの詳細を旅行会社に提示し、ツアー商品の造成を働き掛ける。会議では、射水市の内川ナイトクルーズなどの新たな観光素材も提案する。